横浜市会議員として、決算第一特別委員会に出席し二度目の質問を行いました。
今回は私のTFJから赴任され小学校教員として活動をしてきた経験を踏まえ、かなり準備を行いました。
以下振り返りを行いたいと思います。
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■質問の振り返り
今回質問をしたのは、教育委員会に向けた令和4年度決算についてです。
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<振り返り⑴学校における教員や人手の確保>
今回、東京都の令和5年度小学校教員の採用倍率が1.1倍となりました。また、本日でた横浜市の倍率は1.6倍と、年々教師のなり手が不足しています。
現場の学校に回っても言われる言葉は「人手が足らない」という声が一番多いのが現状です。
今回質問をするに当たって、
ただむやみやたらに「人手を増やせ」という気はありませんでした。
むしろ、何が課題なのか、どこに焦点を合わせて議論すべきなのか?から考えました。
教育委員会からのヒアリングを行い、過去のデータを分析していきました。
その前提として、人材確保を
「採用、育成、定着」
に観点を置くことを提言し、その上で「採用」に焦点を当て質問をしました。
特別選考枠を設ける、間口を広げる戦略についてはイマイチだなと個人的には感じており、抜本的に教員の魅力化、そもそも「定着」に焦点を当てた取組を実施していただきたいと思ってます・・・
しかし今回は初めての質問でしたので、まずは横浜市の取組を令和5年度実施していただき、6年度の予算審議でさらに追求していきたいと思ってます。(振り返りPDCAを回していただいた上で、その内容を見て言及していきたいと思います。取組について、行政はきちんと戦略もあるでしょうし)
今回質問をしてみて感じたのは、「待ってれば来る」という横浜市の古い感覚です。
これだけ民間企業も人材確保に苦労してるのですから、国の方針を待たず横浜市が柔軟かつ抜本的な改革を行うべきです。
今日明日で実施できるほど、甘くないですから、今後も取り組みに注視して声を上げ続けたいと思います。
また、学校現場に視察し先生方から要望をいただいていた、教員の業務DX化や特別支援教育支援員の充実についても言及しました。
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<振り返り⑵いきいきと働き学び続ける教職員に向けた取み>
これはずっと私が取り組みたいと思っていた「教員のスキル向上」についてです。
私がコンサルティングの仕事をしたいと思ったきっかけは、管理職のスキルやスタンスで学校現場が大きく変わる現場を見てきたからです。学校は働き方改革だけではなく、教師が成長をしていかなければならないと思うからです。
人材開発のコンサルティングをしていた際、各企業に提供してきたノウハウを活かし、研修体系の見直しについて言及をしました。
今、横浜市の教員育成の体系はかなりバラバラで、先生任せになってしまっています。
教師のスキルやスタンスについても、市からの基準が曖昧なために、学ぶのは先生任せ。
忙しい中先生たちが効率的かつ基準がわかるよう、仕組みや求められる水準を明示すべきだと感じています。
各研修の設計を、子どもたちに行うように体系的にスケジュールに落としてほしい。
でないと、先生のスキルがバラバラになり、提供される授業や子どもたちと接するやり方も、差が生まれると思います。
本当に多くの業務がある中、忙しい中でも、教員は学び続けることが重要です。だって世の中が変わるんだから、先生が学び続けないと子どもに教える内容も変わる。
学ぶ意欲のある先生が迷わないよう、市としての取組を行っていただけるよう要望をしました。
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<振り返り⑶学力学習調査について>
横浜市では、令和4年度から、新たな学力調査であるIRT(項目反応理論)が始まりました。
この調査は児童生徒一人ひとりの「学力」の伸びを捉えることができる取組で、児童の成長を見とれる大変有意義な施策で、埼玉県の戸田市をはじめ全国でも進められている取組です。テストが持つ問題の特性と、児童生徒の能力を分けて測定ができる観点からもとても有意義だと思います。
ただ、このデータ、各学校にCD-R1枚配布するのみになっていうとのことで、有意義に活用していただけるよう要望。その結果、来年度からGIGA端末でデータにアクセスできるようになるという答弁を引き出せました。
また、そのデータ作成についても現場ヒアリングを実施していくとのことで、現場の先生に寄添った内容となるよう、引き続き注視していきたいと思います。
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<振り返り⑷特別な配慮を要する児童の対応>
自分の子どもが、生活や勉強で何かしらの困難を持っていたらどうしますか?
横浜市では国の方針に乗っ取り、学習上や生活上で困難のある児童生徒一人ひとりの教育的ニーズを踏まえ、長期的な視点で適切な支援が行われるよう、関係機関との連携を図るため、学校担任が「個別の教育支援計画」を作成しています。
ですが、この計画は保護者に渡すだけで、その活用は「個人情報の観点」から、保護者任せになってしまっています。
視察した放課後等デイケアサービスの事業者の方から、「支援方針について、学校との情報共有が取りにくい」とご意見をいただきましたので、今後しっかり連携してほしいと強く要望し、対応するとの答弁をいただけました。
担任をしていた当時、グレーな困り感を持っている保護者の悩みをリアルに聞いてきました。行き場のない不安を、保護者任せにしてはいけないという危機感があります。
まだまだ道半ばですので、今後も注視し声を上げ続けたいと思います。
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<振り返り⑸放課後キッズクラブに関する連携>
沢山の放課後キッズクラブに視察に行ってきましたので、施設利用について質問をしました。
そもそもこの放課後キッズクラブ事業、運営の管轄は子ども青少年局、学校施設の利用は教育委員会と、縦割りの弊害が出ているのです。
教育長からは、今後しっかりと連携していくと答弁をいただきましたので、引き続き現場の声を届けていきます。
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以上、長々と書いてしまいましたが、私としては言いたいこと、やりたいこと、まだまだあります。
4年間でしっかり形になるよう、進めていきたいと思います!